火を使わず電気でお灸の効果を得られる「黄帝灸」。
「黄帝」の部分を「皇帝」だと勘違いしている人が多いようですね。
この2つは全く違う意味です。
皇帝は英語でエンペラー。
それぞれの時代に、中国を支配していた人たちを指します。
対して黄帝は「黄の帝」と書きます。
黄帝は紀元前2510年~紀元前2448年に中国を支配したとされる、一人の人物を指します。(詳しくはWikiへ)
発音は「コウテイ」と言う場合が多いですが、少し東洋医学や古代中国史を知っている人は「オウテイ」と発音したりします。黄帝灸は大多数の人にわかりやすいように「コウテイキュウ」と発音します。
なぜ黄帝灸なのか?
ではなぜこの名前を選んだのでしょうか。
実は黄帝は、中国医学の始祖と呼ばれ、いわゆる東洋医学の原型を作り上げたとされる人物なんですね。この黄帝がまとめたとされる医学書に「黄帝内経素問」という本があります。
人間の基本的な健康、例えば季節や年齢による体の変化、いろいろな病気の特徴、年齢による衰えなど、ありとあらゆる方面にわたる医学の基本が書かれています。
黄帝内経は非常にむずかしく、長大な書物ですので、気軽に知りたいのならマンガ版の「まんが 黄帝内経―中国古代の養生奇書」をおすすめします。ただ、マンガ版は要約しすぎてちょっと話がつながらない部分もあったりします。カンタンにするには、もともとムリがあるのでしょう。私もいつかは原書に挑戦したいと思っています。